.NET で使用できる帳票ツールについて(1)
私はフリーITエンジニアとして、業務分析、業務改善提案を含む設計、製造、受入検査を含む検査、システム運用開始後の運用改善提案など、様々な分野を担当しています。
今回、ある請負プロジェクトで設計済のシステムの製造を担当しました。
.NET を使用したクライアント・サーバーシステムで、帳票ツールはCrystal Reports(通称「クリレポ」)が指定でした。
クリレポは無料で使用でき、Visual Studio と統合されているので、採用するプロジェクトも多いと思いますが、私は好きではありません。
私と同じような性格の技術者が、価格だけを決め手に採用しないように、この記事を書いています。
とはいえ、クリレポを作った技術者も一生懸命仕事をしているので、あまり悪口は言いたくありません。
あくまでも個人の感想として読んでいただければ嬉しいです。
【クリレポのいいところ】
- 無料で使える
- 基本、プログラムレスで、ページ切り替えも自動でしてくれる
- 1/2,2/2 と言ったページ番号も定義のみで可能
- 段組も可能なので、宛名ラベル出力などは簡単(ただし、段組には制限あり
【クリレポの悪いところ】
- デザインの操作性が悪い
複数オブジェクトを同じ高さにするのが1度に行えない
(Visual Studioのプロパティーシートで変更できるのは1つのオブジェクトだけ)
複数オブジェクトをコピーして貼り付けはできるが、操作方法が独特
段組は詳細セクションではできるが、ヘッダーセクションでできないので
ヘッダーセクションには項目名をダブルで記述する必要あり
コピーすればいいだけだけど、その操作性が独特
- 罫線機能はあるけれど、データが空白やNULLだと罫線ごと印刷されないので間抜けな形になる(回避策はあり)
- 定義がバイナリファイルに記録されるので、DIFFが取れない
「できない」というのは、私がやり方を知らないだけかもしれません。
とにかくデザインにストレスが溜まります。
これが、私がクリレポを好きになれない理由です。
定義のDIFFが取れないのは、バージョン管理の恩恵を享受している身には辛いですね。
続きます。